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Dec 29, 2020

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カンボジアのNPO/NGOインタビュー第8弾!~AHHA Education Cambodia~

今回は国際NGOのAHHA Education Cambodiaさんをご紹介させていただきます!

国際NGO団体AHHA Education Cambodiaのプロジェクトマネジメントチームの本松 直人(もとまつ なおと)さんにお話を伺いました。

その中から一部を質問形式で抜粋いたしましたので、是非最後までご覧ください!

【国際NGO AHHA Education Cambodiaとは】

国際NGO団体AHHA Education Cam bodiaは、カンボジアで貧困などの理由で公教育をドロップアウトしてしまった17歳から20代の若者を受け入れる学校を2000年に設立され、現在ではAHHA Education全体での分校数は40校、累計生徒数は5000人以上に及ぶ。
2006年からは東ティモール、2010年からはラオスでも学校を設立、運営している。2018年からは日本での活動も開始。



AHHA Educationは、若者が安定した職を得るための英語やコンピューターのスキルトレーニングを提供するだけではなく、彼らが次世代のリーダーとして社会に貢献できるよう道徳教育、キャラクタートレーニング、リーダーシップトレーニングを提供。現在は社会貢献活動を行いたい卒業生徒によって運営役員や教師の多くが成り立っている。

フルタイムプログラム卒業生の就職率は95%に及ぶ。

『すべての人の可能性を信じ、それを伸ばし充実した人生を送る』ことを軸に置き、すべての人が、職場で、家庭で、地域コミュニティで経済的にも精神的にも豊かな生活を送るための教育活動を行っている。

対談相手:本松直人/ Naoto Motomatsu


大学時代に参加したワークキャンプでカンボジアに訪れ、AHHA Educationの運営する学校に滞在し、その後も想いを忘れられず大学卒業してから現在まで約13年、団体で活躍している。



Q:「団体の設立はどういった経緯なのか教えていただきたいです。」

A:うちの代表はマレーシア人のマデンジット・シンという方なんですが1997年頃からカンボジアに滞在していて、『人を助けたい』という想いが当時もあったようで、大学で英語を教える傍らで自分の家に地域の子供を呼んで、自ら英語を教えたり教育を提供していたんですね。

それからだんだんと生徒の人数が増えたため、2000年1月にNGOとして学校を始めよう、と。

その年が団体の事業としての最初の年です。

当初は代表の家族ぐるみで立ち上げました。

代表は人間の可能性についてよく話していて、どんなに貧しくても、教育さえあれば人生の可能性を広げられるし、人生は変えられるといった考えのある人で、当時から可能性を引き出してあげられるような教育を提供することを意識しています。



Q:「本松さんの団体での活動はどういった経緯があったんですか?」

A:大学生の頃、海外に興味があって英語を勉強するために色々さがしていたら学校のチラシで見つけたワークキャンプみたいなものに行ったんです。

その際に、フィリピンやカンボジアへ滞在する中で訪問した学校がこの団体の学校だったんです。

そこが大きなきっかけで、その後また大学には戻ったんですが、想いが忘れられず大学卒業後すぐ団体へ参加することに決めました。

今はカンボジアでの運営をしているチームのメンバーの一人なのでカンボジアで運営もしながら自分で先生として教えたりもしています。その前も何度も来ていたんですが、約二年前からカンボジアに長期滞在するようになりました。その前はラオスに5年ほど、規模は少し小さくなるんですが代表としてやらせてもらったり、その前はマレーシアや東ティモールでも活動していたので、転々としながら同じ事業をしていました。

大学卒業から新卒で13年ほどずっと同じ団体で活動しています。ここで活動すると決めたときは覚悟していたので、時々悩みながらも、やっぱりやってきてよかったなと再確認しながら続けてきて来ました。





Q:「教師として活躍している方はどんな人が多いんですか?」

A:最初は団体を立ち上げた代表と二人の息子さんの三人でしたが、うちの団体は『人を育てる』ことを大切にしているので、一部の生徒の中で自分も教える立場になりたい生徒が増えていきました。当時は先生になりたい学生に向けた学べる場所が少なかったので、僕たちのところに来る生徒がどんどん増えて、その生徒達の中で、教える立場に成長したり、自ら分校を立ち上げるまでに成長した生徒が増えて、センターが40か所ぐらいまで増えました。



Q:「知識や経験が少ない生徒が多い環境での教育で意識していることはありますか?」

A:自分達がずっとやろうとしてきたのは、実生活で使えるスキルを身につけられるような実践的な教育を行うことです。

例えば、英語などだけではなくITや、教科だけではないところでいうライフスキル、キャラクタースキル、リーダーシップスキルなどを鍛える手助けを含めた実践的な教育を目指してきました。先ほども伝えたように、先生になりたい生徒には教師側や運営側に回ってもらうことで実際に実践させたりして、自分で何かを始めることに対する自信や経験をつけてから社会に出られるような教育スタイルを意識して取り組んでいます。





Q:「そのような素晴らしいプログラムはどのくらいの期間をかけて構築しているんですか?」

A:主にやっている活動は、フルタイムプログラムというもので、学校に泊まり込みで共同生活しながら勉強もしているものです。

20か月かけて卒業して、その後は生徒にもよりますがボランティアとして参加したり、他国のAHHA Educationが運営する学校への交換留学等も行っています。内容や技術ももちろんこだわっていますが、生徒たちのモチベーションの維持のために、日本のようなテストの点数や成績での目標ではなく、『卒業した後に何を得られるのか』等といった明確なゴールを短期的と長期的両方で設けることを意識しています。





Q:「コロナの影響を受けて、活動をする中で変化したことはありますか?」

A:三月から現在までずっと学校を閉鎖しており、オンラインでの授業に 取り組んでいますがやっぱり対面ではない授業の難しさを感じています。また、一番強く感じたのは親御さんの協力の必要性ですね。

今のカンボジアの家庭では稼業などで忙しい共働きの家庭が多く、子どもの勉学に目を向けられない親御さんが多いのですが、オンライン教育をしていく上では親御さんを巻き込んでいくくらいにしないといけないと思いますね。



Q:「とても内容の濃いインタビュー有難うございました!最後に、AHHA Education Cambodiaさんの今後の展望を教えてください。」

A:コロナウイルスがいつ収束するかわからない状況でまだ予想は立たないんですが、まずは今一時的に閉鎖している学校を再開することが直近の目標です。長期的な未来については、先ほど軽く話したんですが、『その人の可能性を示して引き出してあげること』という設立当初から根底にあるビジョンはずっと変わらないです。

今までたくさんの貧しい生徒たちの手助けをここでしてきて、人生が変わっていった姿を見てきました。これからもこの活動を続けていき、『人生において、自信をもって色んなことに挑戦していける』ような手助けをし続けたいと思います。



【編集後記】


丁寧で幅広い内容の教育を提供するだけでなく、生徒さんに実際に活躍する場を設けて、経験を積んで自信に変えていく。人生において多くの学びを得られる教育を行っているAHHA Educaion Cambodiaさんに終始感銘を受けるインタビューでした。

本松さん、インタビューのご協力誠にありがとうございました!

国際NGO団体AHHA Education Cambodia

2000年設立

代表:マデンジット・シン


【活動概要】

・青年教育活動
・無償教育提供
・学校運営

2000年 カンボジア

2006年 東ティモール

2010年 ラオス

2013年 インド

2018年 日本

HP:http://ahhaeducation.org/

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