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情操教育 Art Workshop 第1弾

■概要


2023年3月11日に、首都プノンペンにあるフリースクール(無料の塾)「愛センター」の子どもたちに向けて、美術のワークショップを開催いたしました!

愛センターには小学生を中心に高校生まで通っていますが、今回は小学生30人、中学生5人に向けて実施しました。



■目的


2023年現在、カンボジアの小学校のカリキュラムには美術科目がないため、ほとんどの子どもたちは絵の具に触れたことがありません。愛センターの子どもたちもそのような状況でした。

そのため、今回のワークショップは『初めて手に持つ絵の具を使って、絵を描くことに楽しさを感じる体験を提供する』ことを目的として開催。

また、ただ絵の具を渡して「自由に描いていいよー!」という設計にすると、多くの子どもたちは実生活の景色に近い家や原っぱの前に人を立たせたり、右上の太陽と青空、という絵を描く子がほとんどになると予想しました。

子どもたち自身の想像力を最大限に発揮してもらうためには、ある程度の制限を持たせることも必要だと考え、「動物の足跡」をテーマにして描いてもらいました。動物の足跡であれば子どもたちは、「どの動物を描こうかな?」・「どのくらいの大きさで描こうかな?」・「何色で描こうかな?」・「どの方向に歩かせようかな?」などと発想しながら描くだろうと思い、これをテーマにしました。


(当日のワークショップで子どもたちが描いた絵です。色んな動物を想像しながら描いてました!)


■準備〜当日までの様子


絵の具については、日本で物品寄付を募り、成城大学小学部の秋山先生より固形絵の具を寄贈いただきました。

また、水入れに関しては、子どもたちから家にある空きペットボトルを持ってきてもらい、それを半分に切ってガムテープで繋げて使いました。環境への配慮と、身の回りにあるものでも代用して学びの道具に繋がることを考えてこのような水入れを作りました。

(500mlのペットボトルをたくさん集めて、3つに繋げて使いました!)

プノンペンにあるイオンや文房具屋でも絵の具や画用紙などを購入し、35人分の絵の具準備が完了。


当日は2部制に分けて実施しました。

1部では、筆や絵の具の扱い方を伝え、丸や三角など思うがままに描いてもらい、初めて使う絵の具に慣れてもらうような時間を取りました。

(初めて使う絵の具、「こんな感じかなあ〜」)

2部では、『動物の足跡』をテーマに実施。子どもたちが描く動物の足跡は、日常生活で見覚えのある猫や犬、 牛、鳥、豚の足跡から、 発想力豊かな生徒は狼や熊、 人間の足跡など多種多様な足跡を次々と描いていました。


細かい足跡や大きな足跡、さらには中くらいの足跡を斜めにかぶせながら描いたり、 動物のイメージに合わせて色を使い分けて描いていたりと、 初めて絵の具に触れる子のいる中、今にも動き出しそうな躍動感ある作品が多かったです。

(とても楽しそうに参加してくれた彼は終わった後に堂々と作品を見せてくれました!)

(色々な色や大きさ、動物を想像しながら描いた作品たちとパシャリ!)

また、絵を描く際に他の子の絵を見て意見を交換するなどの交流が自然と生まれていました。



■ワークショップ後の変化について


今回のワークショップ開催にあたり、 絵の具や画用紙、 自家製の水入れなどを物品寄付したことで 愛センターでは週に1回の絵画を取り入れた授業を導入できるようになっただけでなく、 絵の具を使った絵画制作の楽しさを体験したことで、空き時間に自主的に絵の具を使う学生も出てくるようになりました。

(愛センターの夜の部で行われた美術の授業の様子です♪)


■今後の活動


『体験を通して自分の興味のあることに気づき、 自分で探求する思考力を身につける』 という最終目標を達成するために、 『子どもたちの世界観を広げながら、 絵画を通してその世界観を表現できる機会を提供する』ことを次回のワークショップのテーマとして設定。 愛センターの通常授業と連携しながら、 弊団体だからこそ提供できるような情操教育のワークショップを今後も定期的に実施していきます。 引き続き弊事業へのご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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